日本書紀によると、はるか弥生時代、第12代景行天皇(大足彦尊)が八女の県(あがた)に巡幸されたとき、「東の山々は幾重にも重なって まことに美しい。あの山にたれか住んでいるか」 と尋ねられた。そのとき、水沼の県主(みぬまのあがたぬし)の猿大海(さるのおおあま)が「山中に女神あり。その名を八女津媛(やめつひめ)といい、 常に山中におられる」と答えたことが記録されている。八女の地名は、ここから起ったといわれている。すると水沼(みぬま)というのは、現在の久留米市三瀦町(みずままち)あたりか、筑後市水田(みずた)地区のことかもしれない。 その女神を祀ったという八女津媛神社が福岡県八女郡矢部村大字北矢部字神ノ窟にあり、創建は養老三年(719年)三月と伝えられている。神ノ窟という地名からわかるように、長い階段をのぼっていった先にあるひんやりとした神秘的な洞窟の横に、社殿が建てられている。ひんやりとしているのももっともなことで、神社の脇にある手洗いには山からの冷たい涌き水が絶えまなく注がれているのだ。 社殿の前には八女津媛のブロンズ像が飾られており、はるか神話の時代をほうふつとさせてくれる。境内入口付近には、樹齢600年以上といわれる大きな「権現杉」がある。そういえば、子供が3〜4人がかりでこの杉を取り囲んでいる写真を見た記憶がある。 近くには浮立館(ふりゅうかん)という資料館もあり、五年に一度の秋の彼岸前後、境内において福岡県指定無形民俗文化財「浮立の舞」が公開されるそうだ。次回はいつのことだろうか?
by adwork
| 2006-05-29 17:28
| お散歩写真
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お散歩写真(12)
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